〈発達障害〉

発達障害については、いまだその研究は発展途上であり、最近のDSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル)でも名称やカテゴライズに関しても大きな変更がなされています。

発達障害の原因については脳のなんらかの機能不全であることがわかっています。

しかし、現在において明確な根本治療は難しいとされていて、療育という援助方法がとられることが常でしょう。

 

ただ問題行動がある場合などにおいて、心理学的アプローチによってその部分をより適応的に改善していくことは可能です。発達障害のあるその人自身や家族など周囲の人たちの「現実」を改善することは可能です。

これまで複数の発達障害およびグレーゾーンの方と接してきました。

知識や経験などがないばかりに、「現実の生活」を悪化させてしまっているケースも見てきました。

できることと、できないことはあります。

しかし、根本治癒はできなくとも、現実の生活や心理状態を改善していくことはできます。

中には時折いわれることですが、軽度やグレーゾーンのお子さんの場合にその子に合った環境や関わりがなされた場合に健常域に入ることがありますが、これは私自身が経験あることです。

つまり、変化・改善はできるのです。

例えばですが、自閉症スペクトラム障害などの癇癪は親御さんをはじめ周囲の人を精神的肉体的に疲弊させます。

そして、最終的には発達障害の本人に敵意や反感、嫌悪感などのような形ではねかえってきます。双方にとって放置はよくない結果をもたらします。

そこで、Beーハートでは”ルール付け”と”習慣化”でこういった問題行動を抑制していきます。

また学習支援についてもこの法則に則って指導します。

これができるようになるとすぐにではなくともあらゆる場面で問題行動の抑制ができるようになります。

また中長期的な改善として独自のエクササイズを行います。

これは発達障害の方は体のバランスが歪であることが多く、そのせいか身体の動き自体がぎこちないものです。第一にはこれらを補正するのが目的です。

もう一つの目的は身体バランスを整えることで脳のバランスも整えようという仮説に基づいています。

それは発達障害の方の能力や考え方の偏りや問題行動が脳神経のつながりに問題を抱えているのではないか、そこから身体バランスにも影響が出ているのではないかとの考えから身体の歪みを補正し身体能力の開発をすることで脳によい影響(今まで使われていなかった領域の神経伝達を活発にさせよう、新たな脳神経回路を増やそう、ニューロンとシナプスのつながりを広げようなどのイメージです)を与えて変化をうながそうというものです。

これをバランス運動を中心としていることから”T-式バランスエクササイズ”と呼んでいます。

遊び感覚で行えて、年齢や能力などに応じて段階的に難易度が変わるエクササイズです。

副作用はありません。あるとしたらバランスを崩して頭をぶつけるなど運動全般と同じリスクです。行う場合は机など危険な物がない状況がよいのですが、畳一畳分のスペースがあればできます。

実際、やってもらうと健常域の人はあっさりできるエクササイズが、発達障害の方は状態に応じてできないことも多いことからある種の脳の機能がきちんと使われていない、発達していないことがわかります。

これはあくまで仮説に基づいたものですが、現実での検証でも健常域との違いがはっきりあらわれます。

そして、継続するとすくなくとも目に見える身体能力は改善していきます。

ここでもやはり変化・改善はできると確信しています。

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