〈治癒と寛解〉

鬱病やパニック障害の場合、治癒ではなく寛解の状態までしか改善しないと現在ではいわれています。

治癒は完全に症状が消えて問題(病気)の原因も消失した状態といってよいでしょう。そのため再発の可能性はないか、極めて低いといえるでしょうか。

一方、寛解は、日常生活をおくれる程度に症状は回復・改善しているものの再発の可能性はいまだ一定レベル以上はある状態といえるでしょうか。

実際、私がプライベートで過去に知り合った人もパニック障害を再発したことを聞きましたし、鬱病やパニック障害の場合、再発の問題は大きいものといえるでしょう。

そのために寛解という状態に「治らないのか」と絶望的な気持ちになられる方もいます。

たしかに完治という状態は今現在ではないかもしれません。

しかし、再発を防ぐ方法はあります。

鬱病、パニック障害ともに、それぞれの症状を引き起こしやすい考え方や物事の捉え方というものがあります。

その部分を認知行動療法を中心としたカウンセリングなどで変化・改善していくのです。

私自身は肉体的無理がたたり、椎間板ヘルニアで3か月間ベッドの上からほとんど動けなくなり、入院もしました。

今現在、完治は残念ながらしていませんが、日常生活をおくる分にはほとんど不便はありません。

ただ常にストレッチや腰まわりの筋力トレーニングをして椎間板ヘルニアが悪化する方向から離れるようにしています。

椎間板ヘルニアになりやすい行動はしないようにして、かつそこにつながる「無理をしてでも」という考え方を「無理はしない」に修正しています。

そのおかげか動けないほどの問題=再発はありません。

大事なことは、今の、そして将来の生活ができるだけ自分が望むようにおくれるかどうかだと考えています。

完全無欠の人間はいませんし、そうなる必要もないのです。

ですから完治でなく、寛解だったとしても絶望する必要はないのです。

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